茶葉サポニンについて

茶葉サポニンは極微量成分ですが、これには抗炎症作用や抗菌作用のあることが古くから知られていて、更に最近、血圧降下作用や抗アレルギー作用等の生理作用も解明されてきています。これらの作用はカテキンの持っている作用を補うものとして期待されています。
この様に注目を集めつつある茶葉サポニンですが、茶種や品種別でのサポニン含有量も明らかになってきており、茶の苦味や機能性との相関関係と共に、茶の品質評価についても新たな項目が追加される可能性があって大変期待されているのです。

 

又、茶といえば茶葉のことを示しますが、実はサポニンについては茶種子の方が有望とされています。もともと茶樹の栽培は茶葉の摘採が目的で、花や実が注目されることはあまりなかったわけですが、昔は静岡でも茶の実から搾油した茶の実油を食用油や洗髪用として利用していたそうで、現在でも一部地域では茶の実油から採った茶の実シャンプーを製造販売しています。

 

この茶の実には油以外に10~13%のサポニンが含まれているということで、この成分は搾油後の茶の実油粕からも得ることが可能です。茶種子サポニンにも古くから去痰作用や抗炎症作用があることが知られていて、天然由来成分として環境にやさしい有効利用法が期待されています。